チャオピンボール&タイガー2

成功者インタビュー 成功者インタビュー 成功者インタビュー

「支援しようとしまいと、
それで今までの関係性が変わるわけではない。」

ひとつの応援手段として鳥取に届いた、
想いが乗った支援の価値。

07.

トマシバメンバー:佐々木さん、山上さん、寺井さん、川本さん

『トマシバ』は、鳥取県大山町で芝農家さんが実際に事業を営んでいる芝畑に一日一組だけ宿泊ができるサービスです。『”大山の暮らし”に触れる』をコンセプトに事業を展開しているsunsunto代表まーしーこと佐々木正志さんは、地域おこし協力隊として魅了された大山エリアの『暮らし』を伝える入り口をつくるために『トマシバ』のスタート目指します。その準備費用を集めるため、Readyforでクラウドファンディングに挑戦しました。トマシバメンバーの熱い思いや、わくわくするような企画内容は多くの共感を集め、目標金額を上回る3,351,000円を228人の方から集めることに成功しました。なぜクラウドファンディングを活用するにいたったのか、クラウドファンディングを実際にやってみて感じたことなどについて、トマシバメンバーの観光プロデューサーの佐々木さん(以下:まーしー)芝農家の山上さん(以下:たまちゃん)イラスト担当寺井さん(以下:ひろぽん)映像担当川本さん(以下:川ちゃん)の4名にお話をお伺しました。

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観光プロデューサーのまーしーと芝農家のたまちゃん

Story 1.

『今』そして『未来』に対する期待や信頼によって、資金調達が可能である
『クラウドファンディング』が僕らにとって一番あった資金調達方法なのではと考えた

―プロジェクトを始めたきっかけを教えてください。

まーしー: きっかけがあったというより、タイミングがきたという感覚に近いです。『トマシバ』というアイデアがあって、それに必要なメンバーを集めたというわけではなく、いま周りにいるメンバーと一緒に活動していくなかで自然に思い浮かんだのが『トマシバ』でした。東京から鳥取県の大山町に移住して、積み重ねてきた大山での活動の延長線上にトマシバがあったイメージです。培ってきた経験やノウハウ、人間関係が積み重なり、トマシバが実現できるタイミングがきたという感覚です。

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観光プロデューサー:まーしー

―クラウドファンディングを利用しようと思ったきっかけはなんですか?また、チーム内で誰が提案したのでしょうか? 

まーしー: 当時クラウドファンディングは考えておらず、出資先企業を募る方法や財団とのコラボ、助成金、銀行の融資等も含め、トマシバに合った資金調達方法をチームで考えていました。しかし、話し合いの中で、自分たちが納得するところまで行きつかず、なかなか議論が前に進まずにいました。

資金調達を考える上で、大事にしていた考えは二つ。自分たちの軸をぶらすことなくスタートできる資金調達方法かどうか。そして、その自分たちのやり方で即断できるスピード感を持てる資金調達方法かどうかでした。

そしてそこで、結果的に考え抜き出てきた方法が『銀行融資』or『クラウドファンディング』でした。しかし現状フリーランスで動いているメンバーが多く、『過去』を与信基準に置く『銀行融資』では、分かりやすい『実績』がない私たちが審査まで時間を有することが分かっていました。

そこで、『過去』はもちろんですが、『今』そして『未来』に対する期待や信頼によって、資金調達が可能である『クラウドファンディング』が『トマシバ』に一番あった資金調達方法なのではと考え提案しました。

それに加えトマシバは、自分たちが自信を持って世に出していけるものだと思っていたので、目標額に届かなければ、つまりプロダクトや思いが伝わらなければ資金調達ができないAll or Nothingというシステムは、どんぴしゃでした。そういう意味で最初から、達成できなければそれを受け入れる覚悟は決まっていました。ただそれは諦めが最初からあるということではなく、自分たちがやれることは全てやり切った上での結果は全て受け入れるという覚悟。なので、期間中やれることは全てやりきろうとチーム内で話していました。それが新着記事の多さにも繋がっています。

また、たまたま東京で登壇したイベントでReadyforのメンバーと出会い、想いを持って仕事をしている姿や話をきいて、一緒にやってみたいなと思ったのが最終的にReadyforに決めた理由です。

―他のメンバーのみなさんはトマシバの費用をクラウドファンディングで集めるということを聞いてどう思いましたか?

たまちゃん: 作り上げたい熱意と、チームとして実施したいというまーしーの考えは決まっていたが、資金面をどうするのか決まりかねていたので議論が前に進んでいませんでした。思い返せばまーしーとよく話すようになったきっかけがクラウドファンディングを含めたビジネス勉強会で一緒だったことなので、その提案にすぐ賛同できたし、まーしーらしさを活かせると思いました。

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芝農家:たまちゃん

ひろぽん: 助成金や補助金を使って事業を始めるよりはしっくりきました。クラウドファンディングは、これまでの関係性を現金化しているような消費的感覚なのかと始める前はネガティブなイメージもありました。また自分自身コネクションがあるわけでもなく、負担がチーム内で偏ることを心配していました。

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イラスト担当:ひろぽん


川ちゃん: 達成に関しては五分五分じゃないかな、と思いました。サービスとしてはいいものになると思っていましたが、プロダクト製作のように完成品を送るという分かりやすいリターンの提示が出来ないので、支援者を説得出来るかに自信が持ちきれませんでした。

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映像担当:川ちゃん

―始める前に他に考えていたことはありますか?

まーしー: 「今までの関係性(例えば、友達とか)があるから、支援してもらえる。」という考えは持たずにやっていこうとみんなで決めていました。友人には「こんなことやってるよ」とは伝えるけども、支援しようとしまいと、それで今までの関係性が変わるわけではない。だからこそ、押し付ける『クラウドファンディング』は絶対しないと決めていました。 クラウドファンディングで支援することは、応援のひとつの手段。応援の方法は人ぞれぞれだと考えていました。その結果、終了日二日前に実施した『トマシバカウントダウンイベント』では、まだ達成してないにも関わらずクラファンのはなしをほぼせず、ただただごはんを食べる楽しい会になったのはいい思い出です(笑)

Story 2.

顔が見える資本だからこそ、
本当の意味で自分たちの責任感にも繋がる

 ―クラウドファンディングをやってみて、気づいたことはありますか?

まーしー: ひろぽん同様、クラウドファンディングは、これまでの関係性を現金化しているような消費的感覚なのかと始める前はネガティブなイメージもありました。しかし、実際には、関係性を消費している感覚はなく、しっかりプロジェクトの想いが伝わり、応援したいと思ってくれているからこその支援は、単なるお金以上の価値があると感じました。そんなひとりひとりの顔が見える資本だからこそ、本当の意味で自分たちの責任感にも繋がるのだと感じました。

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ひろぽん: クラウドファンディングが始まった当初は、実物もなく、具体的なサービス内容がほとんど固まっていませんでした。しかし、イメージできないものに支援はしないでしょうし、チームとしてもイメージを共有する為に可視化する必要がありました。まだできていないものだからこそ、可視化して伝えることは、イラストや写真を担当としても大切だと感じています。ここが非常に難しいところでもありました。

たまちゃん: 当初、金銭的に余裕のある人が支援してくれると想定していましたが、大きな間違いでした。共感を得ることの難しさを知れたことと、どういった時に共感を得られるのかを知れたのはサービス内容を構築する上でクラウドファンディングでの反響はとても参考になりました。同じように地域を良くしたいと考えている人に直接会って説明する方法が一番良かったです。


川ちゃん: 動画制作の上では、まだないものをいかに伝えるかに苦労しました。特にトマシバでは宿泊施設というより、体験を提供することにサービスの肝があるため、大山に来たことがない人にもイメージ出来るかたちで映像にしたいと考えた結果、実写映像にイラストを合わせる今回の内容になりました。プロジェクト内容も農業面、観光面、就業支援など、複数の目的が重なっているため、人によっては非常に分かりにくく感じてしまうと思っていました。なので動画は文章の導入として出来るだけ短くシンプルに、最低限の内容を理解出来るかたちにして、詳しい内容は文章で深堀りしてもらうというように構成を考えていました。予想外に多くの人に気にかけていただいて驚きました。サービスを受けたい人が主な支援者層になると想定していましたが、実際は志に共感したり、「ガンバレ!」という応援で支援してくれる方が多かった。やはり、直接の説明が一番支援に繋がりやすく、政治活動をしてる気分になりました。

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Story 3.

小さく始めてみんなで大きく育てていける
クラウドファンディングは、地方と相性がいい

―地方でやるメリットはあると思いますか?

まーしー: 地方は小さくはじめることができる。首都圏に比べると、事業を始める際にかかる金銭的なコストも少ない。だからこそ、『クラウドファンディング』での資金調達は、地方と相性がいいと思います。小さく始めてみんなで大きく育てていくことができる。


たまちゃん: 都会と比べて圧倒的に話題になりやすいです。また、課題や活用できる遊休施設がたくさんあるので、同じようにそこへ問題意識を持っている人たちを集めやすく、共感を得やすい点は地域ならではだと思います。

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Story 4.

自分たちの思いや軸はしっかり持って進む

―実際にスタートしてみてどうですか?

まーしー: 実際に支援者が泊まりに来て、少しずつ修正しながら常にアップデートしています。クラウドファンディングを始めた時は6人だったメンバーが、今ではトマシバの内装をサポートするメンバーや移住定住の窓口をしているメンバー等も加わり13名でプロジェクトを進めています。今後はこのメンバーでトマシバと連動したコワーキングスペースも運営していく予定です。

―最後にこれから挑戦する方々にメッセージをお願いします!

たまちゃん: 準備し過ぎるっていうことはないと思いますので、しっかり軸を持って進めていくことが重要だと思います。支援をいただいた方からのコメントチェックや、情報発信などのこまめな対応が信頼に結びつきますので頑張ってください。


川ちゃん: 特にありません!頑張って!


ひろぽん: プロジェクトを進めていく中で、自分たちのしたいコトがより明確化されていくと思います。これを形にし、アウトプットしていくことが、プロジェクトへの期待感と信頼を高めていくので、頑張ってる姿をどんどん見せていっちゃってください!


まーしー: 結構いろんな耳がいたい意見をもらうこともあると思いますが、ひとつひとつ自分たちのことを思って言ってくれる意見なので、ネガティブにとらえすぎる必要はないかなと思います。ただ、そういった外の声に流される必要もまったくないので、自分たちが発信したい軸や思いはぶらさずレッツゴー的な感じでいっちゃいましょう!


文:夏川優梨

※文中の記述はインタビュー当時の内容です。

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